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漢方の名称は、江戸時代にオランダから入ってきた医学「蘭方」と区別するようになってからの名前です。

狭い意味での漢方は薬物治療を指しますが、広い意味では薬物治療と鍼灸治療を指します。更に推拿治療を含める場合もあります。
漢方と西洋医学との違いですが、西洋医学では、病気の原因を、細胞のレベルや遺伝子のレベルにまで解明して、その病んだ部分を治す事に重点をおくのに対して、漢方では、病人の全体を治す事により部分も治ると考えています。また季節の変化などを考慮したり、未病(病気になる前の状態)を治す努力や、個人差(体質)を重視します。
時々「ゲンノショウコ」や「はとむぎ」を煎じて飲んでいる人がいますが、これらは民間薬です。
漢方薬には原典があり、主に多数の薬草の組み合わせて使い、患者さんの複合症状を目標に使うのに対し、民間薬には原典がなく、主に1種類の薬草で単一の症状を目標に使います。
漢方薬は経験と知識が必要です。また漢方薬は使い方を間違えば逆効果(誤治)になる時がありますが、民間薬ではあまり大きな害はありません。
(馗笑漢方薬局 薬剤師 馬場保)

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